2019年1月18日金曜日

0117 ミュージカル「オン・ユア・フィート!」

グロリア・エステファン&マイアミ・サウンド・マシーンの楽曲でグロリアの半生をつづる。「マンマミーア」や「ジャージーボーイズ」のような路線を狙ったのだろうが、それらに比べて楽曲が知られていないうえに、これといった困難がなく、グロリアの母の反対が最大の障害といった程度で、物語の起伏が乏しい。「コンガ」が世界的にヒットするところで1幕が終わってしまったので、この先どうなるの?(何か描くべき物語があるの?と思ったほど。グロリアが重大な事故にあって復帰したというのは知らなかったが、物語の山場としては弱い。1幕、2幕とも最後の曲で客席総立ちのライブ風になったが、アメリカだともっと盛り上がるのかも。 グロリア役の朝夏まなとの長身は、他のキャストとのバランスが悪い。夫、エミリオ役の渡辺大輔は朝夏より背が高かったので何とかなったが、相手役には苦労しそうだ。セリフが外国映画の吹き替えみたいだったのは演出なのか。ラテンの歌唱や踊りがどこかあか抜けないのは、全キャストに共通してた。渡辺はラテン男ぶりが軽薄そう。歌は安定していた。存在感が光ったのは母親役の一路真輝。娘と対立する強情さの背景に、自身が若いころ歌の道に進めなかった後悔があることがきちんと見えて、ただの嫌な母親になっていなかった。歌唱も説得力があった。グロリアの妹、レベッカ役の青野紗穂はパワフルな歌声。プロフィールを見たら「RENT」のミミ役をやったとあって納得。

0 件のコメント: