2019年1月13日日曜日

0109 ミュージカル「マリー・アントワネット」

1幕は登場人物の誰にも共感できなくて戸惑ったが、2幕に入って俄然引き込まれた。何より、花總まりの王妃らしさ。気品、ドレスの着こなしがこれほど板についた人は日本では他に考えられない。前半の無邪気さから一転、零落してから芽生えた王族の誇りを湛えた表情に魅入った。フェルセンとの別れのデュエットはじんときた。
マルグリットのソニンは上手いのだが、そもそもただの平民の娘が王妃にただならぬ憎しみを抱く過程が唐突に感じた。
フェルセンの古川雄大は落ち着いた歌唱、演技で好演。年上のマリーを諭す立場になっていた。オルレアン公の吉原光夫は声量のあるら押し出しのいい歌唱で、憎らしい敵役を体現。最後、マルグリットの告発で転落する姿に溜飲が下りた。ルイ16世の原田優一は気弱で善良な国王らしかった。

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