不条理劇という触れ込みだが、コントみたいだった。大学の建て替えに伴い、保管されている献体を新校舎に移す作業を命ぜられた学生2人。1人が電話している相手は同じ学生だが、バックれて繋がらない。そこへ、派遣会社からやってきたという3人の女が現れ、献体を運び始める。担架やストレッチャーを使わず、素手で抱えて移動するというのがそもそもありえないし、訳知り顔で仕切りたがる女(まゆみ=稲森明日香)の話ぶりがイラっとする。遺体への抵抗感から作業に加われず、途中で帰ろうか迷う女(久米=向井咲絵)の煮え切らなさもしつこいくらい。途中遺体が動き出したり、ヤケになって次々と遺体を運ぶところはテンポのいいコント。運び終わったところで、何故か遺体が勝手に歩いて元の水槽に戻るのはシュールだ。
遺体役は山下残で、脱力して運ばれるのは運ぶ方も運ばれる方も体力的に負荷が高そう。学生の1人詩織役の安岐裕美がスラリとした美人で声もよかった。
時折床下から振動するほどの大音量はびっくりするが、なんの効果を狙ったのか。
0 件のコメント:
コメントを投稿