2026年9月26日土曜日

9月26日 流白波燦星 碧翠の麗城

ルパン3世の歌舞伎化第2段。 愛之助のルパンは前回よりさらにセリフをアニメに寄せている感じで、語り出しがほぼルパン調。「とっつぁ〜ん」「ふ〜じこちゃ〜ん」などお馴染みのセリフが楽しい。五エ門との一人二役は諸事情あってのことだろうが、早替わりの面白さはあるものの、メインキャストが揃わないのは物足りなくもある。 中車の銭形がさらに磨きがかかり、誇張した見得はこの作品ならばアリと思う。 笑三郎の次元の格好良さ、笑也の藤子は色っぽいが、鼻筋を通した化粧のせいかケバケバしく、かえって老けて見えた。 米吉の瀬織姫は典型的な赤姫の造形。 ルパンのテーマに合わせたツケ打ちが沸る。 鳳凰の像を持って飛ぶ宙乗りは、あり得ないけど、もうなんでもあり。 ムカデの件が唐突感あったが、全体としては流れもよく、面白くみた。 千秋楽だったので、カーテンコールで愛之助、米吉、笑三郎、笑弥、中車のメインキャストに加えて、猿弥、青虎、弥十郎が登場。ムカデの場面は青虎出なく、猿弥と思っている人がいたらしい。

2026年9月23日水曜日

9月23日 第八回霜乃会本公演「伝統芸能それぞれの愛のカタチ〜AIにはないええ愛〜」

トップバッターは京山幸太の浪曲「源氏物語 葵」。 源氏をチャラい、イラっとする男に造形しているのが面白い。六条御息所は嫉妬に狂う女だが、もっと凛としていてほしい。 素浄瑠璃「大井川の段」は碩・燕二郎。 朝顔の迸るような絶叫が胸を打つ。燕二郎も力演。燕三夫婦が客席で観ていて、いつものことながら弟子思い。 落語「宇治の柴舟」は紋四郎。 あまりふざけず、いい顔だった。 幕間の後、昭和生まれvs平成生まれのトークで、松井宗豊、南龍、燕二郎、芦田一坤。 昭和生まれの既婚者2人が未婚の平成生まれを質問攻めにしてセクハラでは、と思ったが、最後、燕二郎が「二人の話を聞いて結婚したいとは思わない」とオチを付けて笑い。 能楽「金輪」は面をつけない袴能で、前シテを林本大、後シテを今村哲郎。 無表情な直面でも目線が揺らぐのが見えたり。 最後は南龍の講談「明智光秀の婚礼」 顔の美しさでなく、心の美しさで妻を娶る。いい話なのだが、なんか釈然としない。 8回目にして文楽劇場小劇場が完売だそうでめでたい。(当日はいくつか空席があったけど、そういうもの)

2026年9月22日火曜日

9月22日 井上大聞×和田悠花 デュオリサイタル vol.5

「奥様女中」と「電話」というあまり有名でない小品だが、どちらも可愛らしく、面白かった。「奥様女中」はこんなに図々しい女中って、とか、主人は年上すぎではとか思いつつも、ハッピーエンドでほのぼの。「電話」は英語の作品なので言葉もわかりやすく、ダールの短編小説を思わせるような、ウイットの効いたオチで笑わせる。 和田の歌唱が伸びやかでよき。

2026年9月21日月曜日

9月21日 東京バレエ団「白鳥の湖」

秋山瑛のオデット/オディール、大塚卓のジークフリート、柄本弾のロットバルト。 秋山はたおやかでいいオデットだが、痩せたのか、メイクなのか、頬がこけたように見え、二の腕も骨と皮だけのような細さが痛々しいほど。柄本の長髪はロットバルトのため?大きな羽を振るのが大変そう。 道化の二山治雄は軽々と超絶技巧を見せる。

2026年9月20日日曜日

9月20日 文楽鑑賞教室 Bプロ

「二人三番叟」 睦、咲寿、薫、織栄に清志郎、清允、藤之亮。 聴きやすい床。 人形は玉翔、勘次郎で安心感があった。勘次郎が検非違使の首で、シュッとしていて、頭ひとつ背が高く見えた。足遣いの足音が乱れていたのが残念。 「仮名手本忠臣蔵」 山崎街道は碩・錦吾。 碩は声が若いのは仕方ない。錦吾の三味線に落ち着き。 二つ玉は小住・友之助に清方の胡弓。 安心して聞けた。 身売りは靖・清丈。 この日の靖は声が安定していい語りだった。 勘平腹切は呂勢・清馗。 語りはいいのだが、三味線が物足りない。 人形は一輔の勘平がよき。派手ではないが落ち着いた中に色気がある。玉勢の定九郎がワルい。

9月20日 文楽鑑賞教室 Aプロ

「二人三番叟」 藤、南都、聖、織部に勝平、燕二郎、清方。 力みすぎで、調子が外れがち。ユニゾンの不協和音も辛かった。 人形は玉誉、簑太郎。足遣いほ力が入りすぎで、登場時は壁が揺れるほど。籾の段なども、リズムが乱れ気味。 解説は小住、錦吾。 裏門の段の「腰元おかる、道にてはぐれ」を使って、腰元、姫、婆、武士の語り分け。錦吾の三味線も、ちゃんと違いが出ていて上出来。ただ、実演のあと少し間を置いてから次の話に入る方が、客が消化できていいと思う。 人形は玉路。客席からツメ人形を持って登場。女方の説明はいつも通り。 「仮名手本忠臣蔵」 山崎街道を亘・清公。 二つ玉を芳穂・団吾、舞台裏の胡弓は藤之亮。 定九郎は低い大声はいいのだが、格好いい二枚目風。もっと盗賊のすれた感じでいいのでは。団吾は唸りすぎ。 身売りは希・寛太郎。おかるの高音はいいのだが、義太夫節らしくないのは行儀が良すぎるからか。唱歌みたい。 勘平腹切は織・藤蔵。 力の入った熱演。勘平の語りで、織が見台に乗り出しすのは、芝居がかっていて、伯山を思い出した。 人形は玉助の勘平が熱演。定九郎は簑紫郎で、黒羽二重の拵えで色悪風。おかるは紋臣で、しっとりとした色気。簑二郎の与市兵衛女房が似合う。

2026年9月19日土曜日

9月19日 東京バレエ団「白鳥の湖」

永久メイのオデット・オディールに期待していたが、ちょっと物足りなかった。ロールデビューもあってか、動きが少し硬いというか、かっちりした感じ。この感じは他の白鳥たちも同じだったので、東バのスタイルなのかしら。ただ、アラベスクのポジションなどは美しく、スタイルの良さがいきたい。アイメイクが濃いめだったのも好みではなかった。踊りも含め、オディールはもかく、オデットはもっと儚げなほうがいい。一方、オディールはキレのある踊りが役に合っていて、王子を挑発する様子もいい。 王子の柄本弾もアイメイクくっきりで、髪ももさっとしていたので、少年マンガのヒーローのよう。 パドカトルは生方隆之介、鳥海創のうち、生方がのびのび、余裕のある跳躍、回転で目をひいた。 道化の池本祥真はよく回り、よく跳んで、テクニックを発揮。ただ、あまりストーリーに関係のない道化という役柄は好まないので…。 ブルメイステルス版は、見慣れた版とは演出や曲が違い違和感がある。1幕の王子ソロの曲が、オディールで馴染みの曲だったり、3幕のオディールのグランフェッテが聴き慣れない曲だったり。3幕の各国の踊りが全てロットバルトの手下で、オディールはロットバルトのマントに隠れて登場したと思ったら、スペインのマントに隠れて姿を消したり、となかなか姿を見せずに王子を焦らす演出は面白い。が、その分、お妃候補の影が薄い。そもそま道化という役が好きではないのに、3幕では4人増えて5人の道化。4幕はオデットを追って湖にやってきた王子の元に水が押し寄せて溺れるの? 最後はオデットが湖に飛び込んで、人の姿になってぐったりしたのを王子が抱き抱えていたと思ったら、息を吹き返してハッピーエンドというのも、うーん…。 1幕で、パーティー?に飽きた王子がどこかへ行ってしまったのに、道化が率先して皆で踊っているのも不思議だった。 オケは大阪フィル。テンポが速かったり揺れるのは指揮者ゆえだろうが、金管が外したり、スペインの冒頭カスタネットとリズムが合わなかったり、曲終わりで弦を弾いた音がしたりと色々残念だった。