2019年1月13日日曜日

0112 劇団壱劇屋10周年記念公演「TABOO」

野田秀樹の戯曲に、客演なしの14人の劇団員が挑んだ意欲作。 北朝と南朝の争いを背景に、芸能の成り立ちを描き、舞台人の今にもつながるテーマ。主人公一休を演じた山本貴大がほぼ出ずっぱり。純朴な雰囲気が役に合っていたが、ヒロイン(?)の萌役の高安智美が、小悪魔的な娘の嫌らしさが鼻について好きになれなかった。世阿弥がモチーフの世阿弥陀役の大熊隆太郎が妖しい魅力をふりまき、楠役の竹村晋太郎が要所を締める。一休の母、梢役の安達綾子がしたたかな女らしく好演。自天皇の西分綾香が勢いのある弟役で気持ちよかった。 舞台装置は真ん中に三間四方(?)の八百屋の舞台があり、むき出しの背景、舞台袖が垣間見えるほどのシンプルさ。 10周年記念公演らしく、開演前にキャストが客席を回り、写真撮影に応じるなどのサービス。客席は3分の2ほどの埋まり具合だが、密度濃く感じた。

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