2019年12月27日金曜日

12月26日 十二月大歌舞伎 夜の部

「神霊矢口渡」

梅枝初役のお舟。一目惚れするところの純朴な可愛らしさ。太鼓を打つところは、激しさもあり、海老反りなど所作が美しい。すこし前に見た壱太郎と比べると、地に足のついた、現実感のある娘に見えた。

「本朝白雪姫」

玉三郎の白雪姫と、児太郎の母は逆にすべきと誰かが言っていたが、むしろこの配役が正解ど思う。娘の若さや美しさに嫉妬する年増の役を玉三郎がやったら、生々しくて笑えないし、現実離れした白雪姫の美しさは若手には表現しきれないと思う。
玉三郎の白雪姫は、おっとりとした、現実離れした美しさ。カマトトともいえる可憐さを、堂々と演じられる役者は他にはいないと思う。
児太郎は若さが失われる恐れや、娘への嫉妬をヒステリックに表現して笑いを誘う。継母ではなくて、実の母という設定だが、それほど活かされているようには思えなかった。単に継母のほうがスッキリする。梅枝の鏡の精はクールな様子。王子様のキスはなくて、みんなで毒リンゴを食べて吐き出したら白雪姫も生き返る。
7人の小人たちが子役で、子どもたちに囲まれた玉様が楽しそう。

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