2020年1月4日土曜日

1月3日 文楽公演 第1部

「七福神宝の入舩」

三輪、津国、芳穂、靖、亘、碩、文字栄に清友、清志郎、清馗、清丈、友之助、清公、清方。

紅白幕が振り下ろされ、七福神が舩に乗って登場。寿老人の玉志、大黒天の勘市、布袋の清五郎、弁財天の紋臣、福禄寿の紋秀、恵比寿の簑紫郎、毘沙門の亀次。

寿老人が琴、大黒天が胡弓、弁天が琵琶を奏で、それぞれ、清公、友之助、清友が演奏。友之助が曲弾き。布袋が腹太鼓、福禄寿が頭の上に獅子頭を乗せたりと、かくし芸大会の様相。小ネタもいろいろあり、賑々しく笑いを誘っていた。

清介の息子、清方が初舞台。ツレ弾きのみでソロパートはなし。最後、足がしびれたようで、這って床裏に退場していた。



「傾城反魂香」

竹本津駒太夫改め六代目竹本錣太夫の襲名披露で、土佐将監閑居の段。希・団吾の口の後、床上で口上。呂太夫は修業時代の笑い話を披露するのだが、これって必要?今一つ間が悪いというか、冗長で笑いも少なめ。錣太夫はクスリともしていなかったような。

津駒の吃又は純朴な感じが似合う。どもり具合もちょうどいい塩梅に思った。

文楽では初めて見たが、虎が小ぶりでかわいかったり、奇跡が起きたのを又平夫婦も、将監もすぐに察して、とんとん拍子で名前を許される、歌舞伎版はちょっとくどいと思うが、こちらはあっさりしすぎているようにも感じる。そしてどちらも、将監は師匠としてというか、人として又平に冷たすぎるように思う。



「曲輪文章」

吉田屋の段。口は睦・勝平にツレの錦吾。高音部のカスレが再発してしまったのが残念。



後半は咲の伊左衛門に織の夕霧、藤の喜左衛門、南都のおきさ、男の咲寿と咲太夫一門勢ぞろい。三味線は燕三に燕二郎のツレ。

人形が入り、正月支度をしている揚屋が舞台なので華やかではあるが、やはり文楽向きではない気がする。咲はおっとりとした語り口が大店のボンボンらしいが、色男っぽくはないし、織の夕霧はいい声で歌ってる。咲寿の男って、吉田屋の店先で伊左衛門をボコボコにしようとする店の者たちで、役名をつけるような役でなし。燕三の三味線に艶があり、曲輪の華やかさが感じられた。

人形は玉男の伊左衛門に和生の夕霧。和生はらしくないと思うのは先入観なのか。本人も馬鹿馬鹿しいと思ってやってそう。簑助がおきさで無駄遣い感が。

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