2019年12月12日木曜日

1211 お寿司 ボロレスコ「菠薐心中(ハローしんじゅう)」

曽根崎心中がモチーフというので興味を持ったのだが、脈絡なく重なる会話や関係性の不明な登場人物に困惑して、作品の意図か全く分からなかった。徳島という社員が、社外の(パンフによると親会社の人)大阪の機嫌を損ねた責任を取らされて首になるのだが、何が原因かは最後まで明かされない。徳島は何も喋らず、動きもぎこちなく、後半は黒衣に操られ、作り物の手や足がぎこちない。人形振りのようなうごきや、上手に座った役者が代わりにセリフをかたるなど、文楽をモチーフにしたのは分かったけれど、不条理劇のようで、訳が分からんかった。

アフタートークで山口茜が聞き出したところによると、「曽根崎心中」の徳兵衛が、人がいい故に不幸を重ねて転落していく様を描いたとか。動ける役者やダンサーを無駄遣いしたのは、スキルのある人だけではない演劇にしたかったということだったが。

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