2019年6月3日月曜日

0601 京都薪能

「平安」 43年ぶりの上演。「大典」よりも詞章が柔らかく、舞台である平安神宮で作品世界と現実が一体化して見える。「別きて新しき今の世に」を「令和の世に」と変えて、令和初を寿ぐ。シテに井上裕久、ツレの天女を4人に増やし、舞台上と橋掛かりに配置して花を添える。うち2人は女性らしく、小柄で女童のようにも見えた。 「草紙洗小町」 田茂井廣道のシテに有松遼一のワキ。ツレ5人に子方の帝と舞台上に大勢が並び、賑やか。が、ワキの大伴黒主が改竄した書物でシテの小町を陥れようとする話って…。祝言色のある演目というのが不思議。 「福部の神」 踊り念仏の場面が入る「勤入」の小書き付き。鉢叩きに茂山千五郎以下8人が並び、賑やか。シテの紅梅殿は終盤に登場。 「石橋」 金剛流は激しく動くというのだが、紅白に桃色の牡丹の作り物の陰で見えないことが多く、ちょっと期待外れ。シテは今井清隆。

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