「樋の酒」
野村萬斎の太郎冠者、太一郎の次郎冠者、裕基の主人。太郎と次郎の裃が兎と亀の柄でかわいい。茂山千五郎家を見慣れていると、和泉流はかっちりして見える。
「薄」
上演記録のない、幻の能の復曲で事実上の初演。ますほの薄の謂れは耳で聞いても分かりづらいが、事前の解説があったので理解できた。
作り物を運び入れる時、中に誰か入っている風だったが、シテは橋掛りから登場。ワキの僧に弔いを頼んでから作り物に入り、装束を替えていた。その間、間狂言の萬斎が、登蓮法師の逸話やますほの薄の謂れを語る。のちシテは地謡や囃子に乗って舞う。永謹の声はソフトで聞きやすく、言葉が良くわかった。上演時間は予定では1時間強だったが、1時間半近くはあった。
雪の小面は清楚というか、無垢な感じ。薄の精という草木には合っている。
0 件のコメント:
コメントを投稿