2019年6月16日日曜日

0615 イキウメ「獣の柱」

ミステリアスな展開に引き込まれた。
見るものに快楽を与え虜にしてしまう巨大な柱が都市部に降臨する。見たものは恍惚のうちに死に至り、幸福な安楽死の一面も。宇宙人の侵略か、神の審判か、地球の意志か。人口密集地に柱が落ちると分かってなお、不安から人の集まるところへ集まってしまう人の性。地球温暖化や環境汚染への警鐘にも見える。
宇宙人?島忠(薬丸翔)の手下として動く佐久間(市川しんぺー)、堀田(松岡依都美)が、柱が出現してからも狡猾に動き回る嫌らしさ。超人的な役の多かった浜田信也ははじめ宇宙人に翻弄されるがたかと思いきや、やはり選ばれた側に移った。
現代社会に問題提起する示唆に富む脚本。柱の出現は地球の意志ではないかという指摘に唸った。
終演近くなっても、望の身になにが起こったのか、50年後の世界がどうなっているのかなど謎が多く残る。エンディングは納得できるものだったが、謎が残されたところにはモヤモヤした。

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