解説は虎之助。照明が落ちて、何やらノリのいい音楽が流れたと思ったら、客席からは手拍子とヤンヤの歓声。高校生らしき団体客が多く、若い子が好きな音楽なのかと思ったら、ファレルの「フリーダム」という曲らしい。
舞台上では回り舞台がグルグル回り、大小のセリが上がったり下がったり。道具が何もない舞台で舞台機構をしっかり見られたのが興味深い。
虎之助はTシャツ姿の軽装で登場し、いったん袖に下がってからすっぽんから登場。幽霊の音楽で長髪に白着物姿から、引き抜きで紋付袴に。花道脇の客は立ち上がるほど驚いていたのが初々しい。作品紹介をいてうに譲り、自身は客席に降りて着席。「キャー」という歓声で、近くの女生徒からも「イケメン」と好評だった。
通りかかった姫と女中を交えて、女方の身振りを実演・体験させたり、悪者が出てきて立ち回りしたり、作者の平賀源内が出てきたりと、若い感性に訴える工夫が随所に仕掛けられていた。体験した2人の生徒は、舟に乗って花道から退場するというおまけも。
「心霊矢口渡」
壱太郎のお舟の可憐なこと。一目惚れして、連れの女にヤキモキするところなど、可愛らしさ満載。人形振りも面白かった。黒衣の後見が現れて口上ののち、人形振りに。足踏み専門の黒衣が高下駄履いて下手にいて、人形遣い役の黒衣が2人。黒衣の紐が赤いリボンみたいになっていたのが可愛いかった。
鴈治郎の頓平衛は悪人なのだが、どこか憎めない愛嬌がある。
虎之助と吉太郎のカップルは初々しい。ちょっと貫禄がない気もしたが、実年齢はそのくらいかと納得したり。
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