「五条橋」
芳穂の牛若丸、咲寿の弁慶、ツレは碩。三味線は勝平、寛太郎、錦吾、燕二郎。三味線に安定感があり、ストレスが少ない。芳穂はともかく、咲寿は大きさを出そうとしてか無理な発声で聞き苦しく、迷走している感じが辛い。
人形は玉誉の牛若、簑太郎の弁慶。
解説は希、友之助、玉翔。あらすじ説明で、小太郎を身代わりに討ってしまうこととか、ネタバレし過ぎでは?友之助の三味線の弾き分けは、本人も言っていたようにキャラが定まっていない。観客との世代ギャップが広がってきたのか。
「寺入り」は亘・清志郎。溌剌とした語り。声がかすれ気味なのが気がかり。
「寺子屋」の前は睦・宗介。4組の配役の中で一番の若手だが、落ち着いた語りぶり。ここのところ格段に良くなっていて、芳穂や靖の兄弟子の面目躍如だ。宗介の三味線も手堅い。
後は小住・燕三。決意みなぎる表情で、力のこもった語り。聞きものとしてはいいが、胸を揺さぶるというには何か足りない。それが情なのか。子どもを亡くした親の悲哀なんて30そこそこの若者には難しかろう。
人形はは簑紫郎の戸浪がしっとり。勘弥の千代は年上らしい落ち着きがある。文昇の源蔵。玉助の松王は力いっぱい。
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