2018年11月23日金曜日

1122 青年団「ソウル市民」

日韓併合を控えた1909年のソウル。日本人の商家の居間を舞台に、家族や来客、使用人らのとりとめのない会話から無意識の差別が浮かび上がる。文具店主の弟役の太田宏、年かさの女中鈴木役の工藤公美らが醸す、そこはかとない嫌らしさがいかにもありそう。途中何度か舞台上が無人になり、放り出されたような気分。駆け落ちした長男と女中の行方を捜しに行ったところで唐突に暗転し、幕。手品師はどこへ行ったのかとか、次女の文通相手は?とか、様々な疑問を放り出したまま。確かに誰かと話したくなる芝居だ。

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