2018年11月10日土曜日

11月4日 十一月歌舞伎公演「名高大岡越前裁」

将軍の御落胤を騙る天一坊の経緯から、大岡越前によって嘘がバレるまで。右団治の法沢は馴染みの老女お三(歌女之丞)から吉宗の御落胤の孫と誕生日が同じと知ったばっかりに、魔が差して悪事に手を染める様がリアル。解せないのは、せっかく同じ紀州で生まれ、誕生日も同じなのに、佐渡生まれの天一になりすましたこと。そのせいで悪事ご露見してしまったわけだし。
右近の忠右衛門が健気で涙を誘う。役の設定は11歳だが、実際には8歳なので、幼さが強調され、父に討たれようとするところで自ら切腹を希望するなんざ、大したお子だ。
梅丸が下女お霜役で可憐な少女。彦三郎は下男久作と越前家来池田大助の二役が全く別人。侍の時は低い声で重々しく、声の引き出しの多い人だ。
名高い大岡裁きというタイトルの割に、大岡自身は大したことしてないような。そもそも何で天一坊を疑ったのか。

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