2018年1月8日月曜日
1月3日 初春文楽公演 第1部
「花競四季寿」
睦、津国、咲寿、小住、文字栄に清友、喜一郎、清丈、錦吾、燕二郎。
睦は声がしんどそうで、津国は景事向きではない。ユニゾンの不協和音ぶりたるや。
人形は万才が玉勢の太夫に紋臣の才蔵。鷺娘は文昇。
「平家女護島 鬼界が島の段」
呂・清介。呂は薄氷を踏むような、そろりそろりとした語り。終盤声がよく出ているところがあったので、この調子で全編通してほしい。
人形は簑助の千鳥がたっぷりと。しなやかな動きで魅せるが、千鳥の見せ場ってこんなに長かったろうかと思うほど。やはり足元がおぼつかない様子で、中盤、遣使と俊寛らのやりとりで袖に引っ込んでいた。
口上では、咲太夫が亡父の思い出や五十回忌への思いを語るくだりで涙で声を詰まらせ、客席から励ますように「咲太夫!」の掛け声。新・織太夫は終始かしこまった表情。
「摂州合邦辻」
中の南都・清馗。のびやかな声で出だしとしては十分。
切は咲・清治。咲は全盛期ほどではないものの、気合の入った語り。玉手御前の心に決意を秘めた様子を丁寧に。清治の三味線はいつもより抑えめな感じながら、要所要所をきっちり抑える。
後は織・燕三。織は渾身の語りで、身体が揺さぶられるよう。聞いているだけでぐったり疲れた。要所は合邦の嘆きと言っていたが、むしろ玉手のクドキでぐっときた。燕三の三味線も激しく盛り上げ、怒涛のような一幕だった。
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