ワイルドホーン作曲とのことで期待したが、印象に残る感動的な歌はなかった。どこかで聞いたようなメロディは散見(散聞?)されたが。脚本が良くないのか、国旗柄のカーテンを多用する舞台美術が安っぽいせいか、盛り上がりが足りない気がした。
柚希礼音のマタ・ハリは衣装が美しく、腰のくびれなんかはあるのだか、いまいち色っぽくない。多分、ヒップラインが細すぎるせい。脚も高くあがり、エキゾチックな振りも難無くこなしてる風で、踊り子役は悪くなさそうなのに。歌も女性らしい高音までよく出ていたが、発声や表情が子供っぽいというか、可愛らしい感じだったのもらしくないと思った。見た目とのギャップによる色気を狙ったのだとしたら、逆効果だった。
ラドゥー大佐の加藤和樹が雰囲気がある、任務と欲望の間で葛藤する男を好演。マタを手に入れようとするシーンはこの舞台で唯一ドキドキしたところ。加藤がラドゥーとアルマンの二役をする意味が不明だが、このキャストで見る限り、役の重要度はラドゥー>アルマンと思った。
マタの恋人アルマン(東啓介)は、ひょろりと背が高く、ちょっとバカっぽいのが、年下の恋人風。母性本能をくすぐられて恋するというのもアリだと思うが、そうではないらしい。裁判に乗り込んでくるとか、ありえない展開に呆然とした。
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