2019年10月4日金曜日

1004 ピッコロ劇団「ブルーストッキングの女たち」

青鞜編集部の様子が活気ある華やかさ。当時としては相当お転婆な人たちなのだろうが、大正期の女性たちの言葉が美しい。だからこそ、おままごとのように見えなくもないのだが。
封建的なはずのあの時代に、自由恋愛を謳歌する様はワイドショーのよう。野枝と大杉が結ばれるところはなかなかの濡れ場で、背景の障子のようなセットが崩れるのは終わりの始まりを暗示してきるのか。
伊藤野枝役の田渕詩乃が、溌剌としたエネルギーを感じさせ、好演。松井須磨子役の森万紀は、1幕の劇中劇の場面は硬すぎるように感じたが、2幕の自殺前夜の様子は鬼気迫って胸をつかれた。大杉夫人、愛人、平塚らいてうら、女性陣が個性的なキャラクターをしっかり描写してた。男性陣はなぜか、共感できない人ばかりで疲れた。

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