2019年10月4日金曜日

1004 宝塚月組「I am from Austria」

ゲネプロを所見。エリザベート以来のウィーンミュージカルとあう触れ込みだが、エリザベートとは全く異なるポップな音楽とストーリー。キャッチーなメロディで耳に馴染むが、エリザベートほどの感動はないかも。
オーストリアの四つ星ホテルにハリウッド女優がお忍びで訪れるところから物語が始まる。ホテルの改革を志す御曹司と伝統を重んじる両親の確執、オーストリア出身の女優は捨てたはずの故郷のよさを再発見する。SNSで顧客情報が流出したり、ホテルの余り物をホームレスに振舞ったりと現代的な問題を取り入れているものの、前半は脈絡がなくバカバカしいほど中身のない話。何より、女優が御曹司に惹かれる過程が安易すぎに思った。情報漏洩のお詫びに差し入れたチョコトルテが懐かしい味だったから?それとも、御曹司らしからぬ気取らない人柄なのか?どちらにしても、警戒心の高いはずのセレブの心を動かすには弱いのでは。
後半は音楽の良さに救われてそこそこ見られた。
珠城りょうは人の良さそうな役柄が前作とダブる。娘役は華やかな容姿、ちょっとお転婆ないところがよく似合う。男役<娘役な役どころは大劇場お披露目だから?ラストのフィナーレでのデュエットダンスは、高いリフトでくるくる回って見応えあった。
トップ2人より好演が目立ったのは、母親役の海乃と父親役な鳳月杏。鳳月はひげが似合う。アルゼンチンのサッカー選手役の暁知星は、マッチョなスポーツマンという難しい役どころを怪演。低い声で重量感を出し、心なしか体つきもたくましく見えた。フィナーレではロケットの真ん中も務めて活躍。
踊りはなんかいいなと思ったら、三井聡の振付が大半で納得。

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