地点と素謡の共演。田茂井廣道の簡単なレクチャーのあと、「車僧」を浦田保親、大江信之、深野貴彦と。素謡は初めてだが、正座したまま、それぞれの役の詞章を語る。ワキの役もシテの役者が演じるようだ。
地点はヨン・フォッセの「だれか、来る」の一部を。舞台上をふらふらと動きながら役者がセリフを語る。脚本では男と女の2人しか登場人物はいないが、7人ほどの役者が役柄を入れ替えたりしながら、渡り台詞のようにセリフを述べる。イレギュラーなところで抑揚をつけたり、言葉をきったりする地点らしいセリフ回し。手をかざして何かを探るように歩く動きに能の影響が見えた。
後半は能役者が地点の脚本、地点の役者が能の演目を交換して演じる趣向。即興で役割を決めたらしい能役者は、それでもきっちり形に収める。地点は小刻みにジャンプしながら、地点節でセリフを語る。それぞれの特徴が見えて面白かった。
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