2019年4月10日水曜日

0409 文楽公演 第2部

「祇園祭礼信仰記」

金閣寺の段は織・藤蔵。織はよく通る声で熱演していたのだが、大膳の下種さ、嫌らしさが薄くて、好漢のようだった。
爪先鼠の段は千歳・富助。前半は雪姫の詞がブツ切れな感じでどうかと思っていたが、後半のフシになると心地よい語りだった。アトに芳穂・清志郎。
人形は此下東吉の玉助が桜の木をよじ登ったりと得意の勇壮な立ち役を熱演。雪姫は清十郎。爪先鼠は歌舞伎のように大量の桜吹雪が舞うのでなく、地面に積もった花びらを集める演出。ちょっと花びらを舞い上げてはいたけれど、視覚的には歌舞伎のほうがインパクトあるか。

「近頃河原の達引」
四条河原の段は靖・錦糸。靖が久しぶりによかった。こういうちょっと地味なものは合うのかな。
堀川猿回しの段は前の津駒・宗助にツレの清公、後は呂・清介にツレの友之助となかなか贅沢。呂はいつになくはじめからちゃんと声が出ていて、やればできるじゃんという感じ。
人形はおさるさんが可愛いのに目を奪われがちだが、玉也の猿回し与次郎の純朴さ、おしゅんの簑二郎、伝兵衛の勘弥もよかった。

忠臣蔵に話題は集中しがちだけど、第2部も充実のラインナップ。残念なのは第1部に比べて客席がまばらなこと…。

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