「宮島のだんまり」
総勢13人か登場する豪華なだんまり。見慣れない女形がと思ったら種之助だった。
「吉野山」
玉三郎の静は花道の出から品のある美しさ。忠信より年上っぽいというか、上位にある感じがした。勘九郎の忠信は終始格好良い。狐の本性を見せるところも匂わせる程度で、動物っぽい可愛さを抑えていた。キッパリした踊りのうまさ。狐の耳みたいな髪飾りもなかった。巳之助の早見藤太はなぜかおじさんぽい。
「助六」
今公演で一番見たかったものだが、うーん。仁左衛門の助六は文句なしに格好いいのだが、ちょっと衰えも感じたり…。花道の出は若々しく見え、七之助の揚巻に合わせたのかしらとも思ったが、台詞はともかく動きが。意休にキセルを渡すときに脚を床几の上にあげたり、床几の上に足を投げ出して意休を挑発したりするところなど、動きがもたついたように見えた。七之助の揚巻は出の風格、美しさは十分。セリフを重ねると地が出るのが惜しい。勘九郎の白酒売ははんなりした風情。松葉屋女房の秀太郎、遣手お辰の竹三郎、出番は短かったけれど、郭町の雰囲気がぐっとでる。
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