2018年10月26日金曜日
10月24日 永楽館歌舞伎
「御所桜堀川夜討」
弁慶上使はあまり面白くないと思っていたのだが、なかなかどうして。愛之助が弁慶役に嵌っている。演出家の水口氏いわく、「臭く演ると面白くなる」のだそうで、愛之助の顔芸が生きた。吉太郎が卿の君としのぶの二役に抜擢。健気さ、可憐さが涙を誘う。瀕死の状態になると多分ちょっと男の素が出てしまうので、おわさの壱太郎と並ぶと老けて見えたのが惜しかった。壱太郎のおわさはクドキをたっぷりと。ちょっと間を埋め切れていないように感じるところもあったが、年齢を考えれば仕方ないか。花の井の吉弥、侍従太郎の大谷桂三がしっかり固めた。
「口上」
愛之助、壱太郎は恒例の内容。初参加の桂三が自身の鬘ネタを披露しだし、こんな風に自虐ネタで笑いを取る人だとはと驚く。吉弥はマイクを取り出して、出石賛歌を歌いだすサービスっぷり。客席には副市長がおり、来年の開催も約束していた。
「神の鳥」
リクエスト投票で選ばれた作品。道成寺や暫の要素が入り、歌舞伎らしいエッセンスがつまって気楽に楽しめる。最後の鹿之介の登場までに、舞台上の千次郎らが朝ドラいじりをしたり、「USA」ダンスを披露したりというのは千秋楽のお楽しみなのだろうが、早替わりの間をもたせていたようにも。子コウノトリ役で14歳の愛三郎が出演。表情に硬さが残るものの、懸命に勤めた。
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