「阿古屋」
玉三郎の阿古屋は花道の出で場を圧倒。新調の打掛を存分に見せる。三曲の演奏では長唄を舞台上手の2階部分に置く。阿古屋の下手に居ると同じ方向から音が聞こえるので一体化して聞こえるが、阿古屋との距離があると役者の演奏のアラが目立つような…。(舞台に近い席だったからかもしれないが)竹本との合奏は耳に楽しかった。
彦三郎の忠長はちょっと風格が足りない気がした。亀蔵の岩永は人形振りとしては十分の上手さだが、玉三郎の岩永と比べると人間臭く、滑稽さに欠けた。
「太刀盗人」
踊り上手の彦三郎、亀蔵兄弟の本領発揮で可笑しみが十分。
「傾城雪吉原」
紙吹雪の雪の中、白地に雪輪模様の打掛が映える。小品ながら、美意識の詰まったひと時。
0 件のコメント:
コメントを投稿