30分の休憩を挟んで3時間20分の長丁場。オープニングや場面転換のところで度々元歌劇のダンスや歌が入るのが冗長て退屈に感じたところもあったが、最後の立ち回りが迫力あって面白かったので、まあいいかという気持ちになった。
物語の運びは粗く、嵐を鎮めるために白縫姫は海に身を投げたはずなのに、どうやら皆遭難したらしかったり、為朝がいつのまに琉球へ来たの?とか、乗り移った白縫姫が急に大立ち回りを演じるので、え?姫は武術の達人だったっけ?となったり、アーサー王のごとく岩から剣を抜いて琉球王となった為朝が敵を倒すや息子に剣を譲ってしまったり、えー⁉︎という展開が多々あった。
上方歌舞伎チームの立ち回りが少人数の割に見応えあり。愛治郎は愛之助と一対一で斬りむすんだり、バク転を披露したりと活躍。折之助が女形だけでなく、立ち回りでも健闘してたのも頼もしい。千次郎は出てくると芝居が引き締まり、もはや安定感がある。
壱太郎は立ち回りだ刀流で剣を振り回す奮闘ぶり。対して愛之助は特筆すべきものがなかったような…。弓だけ持って立ち回りしたって、敵を倒せるわけないじゃん。
吉弥の毒婦ぶり、猿弥のラスボス感、国矢の小悪党と役者が揃ったので、楽しめた。
愛一郎はお笑い担当というか、怪我をした愛之助を介抱する場面での胸や尻に詰め物をした不細工な女やプロレスシーンでのオネエの覆面レスラーなど。これで喜ぶ客もいるのかもしれないが、いい加減辟易した。翫政の珍しい女形は面白かったけど。
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