2018年3月26日月曜日
0323 宝塚雪組「誠の群像」
望海風斗が新鮮組の土方歳三というのは似合いの配役のはずなのだ。組の規律を守るため粛清を繰り返し、鬼と呼ばれる男が、花を愛で、俳句を嗜むやさしい一面を見せる。お膳立ては整っているのに、脚本の荒っぽさというか拙さがつくづく残念。望海はキリっとした表情で格好良く決めているのだが、その格好良さがまったくそぐわない。名刀「虎徹」に似ている刀を売りに来た武家の娘、お小夜(真彩希帆)に唐突に「俺は女に惚れたらしい」とか、鬼の表現らしい、そんな惚れた女がたいした理由もなく嫁ぎ先を斡旋されて嫁に行ってしまったり、官軍から逃げる途中で偶然再会して互いの思いを確かめ合って「乱心」してしまったり、般若を背中に描いた着物姿での踊りの何とも言えない野暮ったさだったり、列挙するときりがないくらいすべてが唐突で、ツッコミどころが満載すぎ。歌唱シーンもそれほど多くはなかったので、トップコンビの魅力が全く生きていない。けれど、休憩時間に聞こえたファンの声は「格好良かった」「泣けた」など好評だったみたいなのが謎だ。
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