2018年3月8日木曜日

0305 能「~薔薇に魅せられた王妃~ 現代能 マリー・アントワネット」

実襲名後、梅若実玄祥としての最初の舞台となってしまった「マリー・アントワネット」。薔薇に魅せられたというタイトルどおり、舞台にはバラの花があしらわれ、シテの頭にもバラの飾り。産経ホールブリーゼの設備を生かして、舞台後方からせりあがっての登場。実の足を気遣ってという意味もあるのだろうが、歌舞伎のすっぽんからせりあがるような効果もあったよう。まあ、実は足元がおぼつかなく、ハラハラしながら観たので、内容に集中できなかったかも。 橋がかりがなく、手の短いT字型の舞台で、上手側に地謡とお囃子が並ぶ配置。フェルゼンの福王和幸が凛々しく、憂いをたたえた風情に情緒がある。 合狂言に元宝塚の北翔海莉と未知のえる。ぱっと華やかな様子で、舞台の雰囲気を変える合狂言としての役割としては十分。バラを「しょうび」と言うなど、基礎知識をさりげなく盛り込んでいた。

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