2021年2月3日水曜日

2月3日 国立能楽堂定例公演

「粟田口」
野村万蔵のシテ、萬の太郎冠者、小笠原由祠のすっぱ。(誰かと思ったら匡から改名したそうな)

知らないものを買いに行かされた太郎冠者がすっぱに騙される…という滑稽な話だが、あまり笑いは起こらない。萬の太郎冠者は淡々として、余計なものを削ぎ落としたよう。

「杜若」
香川康嗣のシテ、野口能弘のワキ。  
在原業平の有名な歌が題材で、分かりやすいが、業平が仏の化身で女たちを救済したとは…。
ワキとシテの対話が多く、節のある詞のやり取りが聞きどころなのだろうが、野口は発生にムラがあるというか、音量が乱れるのが聞きづらかった。
シテは後見座で装束を変えるのだが、前半も錦糸の入った綺麗な装束で、みすぼらしくはないのでは。後半は冠に唐衣が中性的な感じがした。


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