2021年2月19日金曜日

2月19日 国立能楽堂 定期公演

 「塗附」

高澤祐介のシテ、アドは三宅右近、小アドは三宅近成。

和泉流のなかでは今まで見たなかで一番フランクというか、親しみやすかった。陽気な感じというか。

「砧 梓之出」

大槻文蔵のシテ、裕一のツレ、福王茂十郎のワキ。

シテが曲の始めに舞台に登場する演出。面が体の一部になっているというか、視線が定まっているので自然に感情が伝わってくる。正直、このシテの気持ちには同情しにくいのだが(3年経ってもわざわざ使いをよこすのは夫の誠意じゃないの?と思う)、絶望的なまでの悲嘆が伝わってくる。これに比べると、ワキの裕一は、面が造り物のままというか。

茂十郎は声がよく、フシのある詞に聞きほれた。

地謡頭に梅若実。床几を使うのはやめて、専用の座椅子を用意していた。周りの人から頭ひとつ出るだけなので、違和感が少なくていいかも。


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