「塗附」
高澤祐介のシテ、アドは三宅右近、小アドは三宅近成。
和泉流のなかでは今まで見たなかで一番フランクというか、親しみやすかった。陽気な感じというか。
「砧 梓之出」
大槻文蔵のシテ、裕一のツレ、福王茂十郎のワキ。
シテが曲の始めに舞台に登場する演出。面が体の一部になっているというか、視線が定まっているので自然に感情が伝わってくる。正直、このシテの気持ちには同情しにくいのだが(3年経ってもわざわざ使いをよこすのは夫の誠意じゃないの?と思う)、絶望的なまでの悲嘆が伝わってくる。これに比べると、ワキの裕一は、面が造り物のままというか。
茂十郎は声がよく、フシのある詞に聞きほれた。
地謡頭に梅若実。床几を使うのはやめて、専用の座椅子を用意していた。周りの人から頭ひとつ出るだけなので、違和感が少なくていいかも。
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