「国言詢音頭」
大川の段は睦・清志郎。新しく作曲されたためか、三味線の手が凝っている。睦が健闘。
五人伐の段は中が織・藤蔵、奥が千歳・富助に清允の胡弓。
織はあまり見せ場のない場面で、ちょっともったいない。三味線はそれなりに弾き甲斐がありそう。
奥は殺しの場面もあり、おどろおどろしい。千歳の語りが怖い(表情も)。
首を落とした菊野の唇を舐りまわすとか、女郎の胴を真っ二つとか、残忍な殺しの表現は人形ならでは。玉男の遣う初右衛門が顔色一つ変えず(人形だけど)手当たり次第に殺していく。にもかかわらず、肝心の仁三郎をみすみす逃がしてしまうのはすっきりしない。許嫁には罪はないとはいえ、2人して逃げ延びてしまうとは。最後に本水がすだれのように降って、初右衛門の傘で受ける演出。
29日に再見。お客は増えている印象。あまりできのいい作品ではないと思うけど、B級ホラーみたいに楽しめると言えなくもない。
船頭役の玉延。役替わりの初日だからか、船の動きについていけてないように見えた。そのままだと船から落っこちちゃうとハラハラ。
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