女優ばかりの亀組。仮名手本忠臣蔵を原作としながら、柳沢や大納言がフィーチャーされているのに戸惑った。
亀甲模様のパネルが3つ並び、ゴムのように伸び縮みする格子がかかっている。パネルは漫画のコマのようでもあり、格子をかき分けるようにして役者が登場する。登場人物は男ばかりだが、顔の中心を丸く白塗りするメイクはお面の効果があるのか、女優が演じる違和感を感じさせない。
浅野内匠頭の米沢千草は生硬な青年の風情があり、思いつめていく様子を逼迫感をもって表現。「この恨みをとどめたら、武士の魂が死ぬ」というセリフが象徴的で、「仮名手本」のようなかっとなっての犯行ではなく、将軍、天皇までを視野に入れた反逆だ。柳沢吉保が謀の元凶で、将軍の威を笠に着て権威をふるう。水谷有希の男前ぶりが際立つ。吉良上野介の森田祐利恵は権力になびくズルさ、小心さとの対比が巧みだ。大納言のナカメキョウコの食えない公家ぷりもいい。はたもとようこの大石内蔵助は風格があり、立派な家老。
場面転換や人物紹介で映像によるテロップを多用するのは、分かりやすい反面、安易でうるさくもある。ゆったりした白い衣装に薄手のローブをまとったような衣装がギリシャ風だったのはどういう狙いなのか。刀が黒いゴム製?でぶらぶらしてたのも気になった。
2018年7月16日月曜日
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