2018年7月25日水曜日

0720 東京デスロック+第12言語演劇スタジオ「カルメギ」

チェーホフの「かもめ」を日本占領下の朝鮮半島に置き換えた。トレープレフ役の韓国人俳優が嵌っていて、演技も上手。ニ―ナやマーシャ役の女優陣は古風な美しさがあってよかった。トリゴーリンは日本人。背が高く、がっしりした体格の美丈だが、ニ―ナを誘惑しながらアルカージナとの関係も絶たない狡さが憎い。横長の舞台を客席が挟む構造で、がれきのように家具や新聞紙が積まれた舞台上を俳優たちは一方向にのみ移動する。唯一、ニ―ナが戻ってきた時だけ、逆方向から登場する。KポップやJポップ、冬のソナタのテーマ曲などがキッチュで、何度か大音量で流れるボレロがドラマ性を高める。(ボレロってちょっとずるい気もする)韓国と日本の役者が韓国語と日本語のセリフで語るのだが、字幕のタイミングが合わないのか、演技を観ているうちに字幕を読み損ねたり、その逆だったりと慌ただしく、芝居に没頭できなかった。

0 件のコメント: