クリスティーナは愛希れいか。歌が鍵となる役だが、高音域の発声が宝塚時代より格段に安定していて、聞き入った。登場シーンでは、地声と裏声の切り替えが雑に感じられるところもあったが、レッスンを受けて成長した歌唱との違いを演じ分けていたのだとしたら大したものだ。
エリックの城田優は役の造形に共感できなかった。幼稚というか、適応障害のようで、癇癪を起こすところなど図体の大きい子供が駄々をこねているよう。エリックは世間から隔離されて純粋であっても、歌の指導ができるくらいにはものを知っていて、知性的なはず。クリスティーナへのレッスンでは、片や「バババ~♩」、片や「マママ~♩」と謳っていて、どちらが正解なのか。
2019年12月10日火曜日
2019年12月9日月曜日
12月9日 文楽鑑賞教室 Bプロ
「伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段」
希のお七に咲寿のお杉、亘の武兵衛、碩の弥作・太左衛門、三味線は団吾、清丈、寛太郎、錦吾、清允。
若手会のようなガチャガチャした印象。希は音程が不安定だし、咲寿は棒読み。三味線も、団吾は一人でロックしてるし、不揃い。
人形は紋秀のお七、勘次郎のお杉、玉彦の武兵衛、玉路の弥作、玉延の太左衛門。紋秀の女形は珍しいが、セリフに合わせて動きすぎでは。他はまるで若手会。最後にお杉らが出てくるのが、ミニ公演と違うところだが、いきなり出られても誰ですか?って感じ。
解説は靖、友之助、玉翔。
靖はお七の「ヤアあの鐘は早や九つ」で娘、婆、武将の語り分け。まばらな拍手に「簡単にできそうに思うかもしれないが、声の高さ、話す速度など決まりがある」と。友之助はいつもの、待ち合わせに駆け寄る男を、イケメン、大男で弾き分け。「プロレスラーや相撲取り、ラグビーワールドカップ選手のような」と例えて、「ワンチーム」と一言。やや受け。忠臣蔵裏門では、太夫、三味線が一緒になって、地の文の勘平の爺バージョン、お軽のセリフの婆バージョンではかしゅをもらっていた。玉翔はやや早口で、ちゃっちゃと済まそうとしてないか?
「平家女護島」
藤・清介。冒頭の謡がかりは少々軽いように思ったが、声はよく出ているし…と思っていたら、千鳥でズッコケた。なんというか、ニューハーフが無理に可愛くしようとしてるみたいで、気持ち悪い。瀬尾の恫喝もちょっと唐突に感じた。
人形は勘十郎の千鳥に期待してたのだが、なんというか、チャキチャキの町娘みたいに垢抜けてて、田舎娘の純朴さが感じられなかった。短い公演で集中力が残ってたので、俊寛の玉男が玉輝に蹴りを入れるところもしっかり見た。
希のお七に咲寿のお杉、亘の武兵衛、碩の弥作・太左衛門、三味線は団吾、清丈、寛太郎、錦吾、清允。
若手会のようなガチャガチャした印象。希は音程が不安定だし、咲寿は棒読み。三味線も、団吾は一人でロックしてるし、不揃い。
人形は紋秀のお七、勘次郎のお杉、玉彦の武兵衛、玉路の弥作、玉延の太左衛門。紋秀の女形は珍しいが、セリフに合わせて動きすぎでは。他はまるで若手会。最後にお杉らが出てくるのが、ミニ公演と違うところだが、いきなり出られても誰ですか?って感じ。
解説は靖、友之助、玉翔。
靖はお七の「ヤアあの鐘は早や九つ」で娘、婆、武将の語り分け。まばらな拍手に「簡単にできそうに思うかもしれないが、声の高さ、話す速度など決まりがある」と。友之助はいつもの、待ち合わせに駆け寄る男を、イケメン、大男で弾き分け。「プロレスラーや相撲取り、ラグビーワールドカップ選手のような」と例えて、「ワンチーム」と一言。やや受け。忠臣蔵裏門では、太夫、三味線が一緒になって、地の文の勘平の爺バージョン、お軽のセリフの婆バージョンではかしゅをもらっていた。玉翔はやや早口で、ちゃっちゃと済まそうとしてないか?
「平家女護島」
藤・清介。冒頭の謡がかりは少々軽いように思ったが、声はよく出ているし…と思っていたら、千鳥でズッコケた。なんというか、ニューハーフが無理に可愛くしようとしてるみたいで、気持ち悪い。瀬尾の恫喝もちょっと唐突に感じた。
人形は勘十郎の千鳥に期待してたのだが、なんというか、チャキチャキの町娘みたいに垢抜けてて、田舎娘の純朴さが感じられなかった。短い公演で集中力が残ってたので、俊寛の玉男が玉輝に蹴りを入れるところもしっかり見た。
1208 宝生会 月並能
「頼政」
辰巳満次郎のシテ、ワキは殿田謙吉、間は内藤連。
武将らしい格式、重みが感じられ、見応えのある舞台。鬘桶に腰掛けての動きも武張った感じで、立ち上がっての舞から自刃する最期まで武士が立ち現れた。
大倉源次郎の小鼓の所作の美しさ。大鼓とシンメトリーのように動作がそろう。冴えた音色に聞き入った。
辰巳満次郎のシテ、ワキは殿田謙吉、間は内藤連。
武将らしい格式、重みが感じられ、見応えのある舞台。鬘桶に腰掛けての動きも武張った感じで、立ち上がっての舞から自刃する最期まで武士が立ち現れた。
大倉源次郎の小鼓の所作の美しさ。大鼓とシンメトリーのように動作がそろう。冴えた音色に聞き入った。
2019年12月7日土曜日
1207 木ノ下歌舞伎「娘道成寺」
紅白幕を床面に敷いた舞台へ、上手奥からきたまりがゆっくりと歩みを進める。白いワンピースの上に緋色の薄衣をまとい、頭には頭巾。顔の見えないまましばらく頭を傾げたりしていたが、パッと頭巾を払うのが鮮やか。頭巾と思ったものは肩から背中に垂らすデザイン。真ん中分けの前髪で紅白の水引のような髪飾りでまとめた姿は、娘というより稚児のよう。無表情で踊るのは能面のようでも。
鞠つきの代わりにきた自身が鞠のように跳ねたり、静と動、緩急がはっきりしていて、眼が覚めるよう。赤い衣を脱ぎ捨て、下手から上手に駆け抜けるときに赤い布が帯状に舞台を横断したり、鐘入りのようにパッと幕の後ろに飛び込んだり。蛇の狡猾さ、邪念が怖いよう。
パンフレットの木ノ下の解説が親切。
鞠つきの代わりにきた自身が鞠のように跳ねたり、静と動、緩急がはっきりしていて、眼が覚めるよう。赤い衣を脱ぎ捨て、下手から上手に駆け抜けるときに赤い布が帯状に舞台を横断したり、鐘入りのようにパッと幕の後ろに飛び込んだり。蛇の狡猾さ、邪念が怖いよう。
パンフレットの木ノ下の解説が親切。
2019年12月6日金曜日
1206 SENDAI座「十二人の怒れる男」
何度か見ている話なのに、緊張感が途切れることなく2時間引き込まれた。この戯曲を面白くするカギは、息子と容疑者を重ねてしまう3号(渡部ギュウ)と、人種差別発言を繰り返す10号(飯沼由和)で、2人は嫌な奴ぶりを存分な描出した。10号の「あいつらを放っておいたらやられる」というセリフは、トランプ支持者のようで、妙に現代性があった。
2019年12月5日木曜日
1205 いちびり一家+南河内万歳一座「デタラメカニズム」
没落したらしき洋館の中はダンポールがうず高く積まれ、引っ越し業者が荷物を運び出そうとしている。すでに屋敷を出たこの家の長女とその娘2人、長男とその息子2人が現れ、資産を巡って言い争いを始めたところへ、老婦人の最後を看取った家政婦が現れ、金庫の所有を主張する。開かない金庫を巡る思惑が入り乱れ、勝手な主張を繰り広げる登場人物達が、内藤らしいユーモアで描かれる。いちびり一家のミュージカル要素を取り入れ、歌や踊りが楽しい。長女役一家のまとう花柄のワンピースやフリル、金ラメが一昔前のハイソ感を醸し出す。正確に何と言ったかは忘れたが、「末っ子の長男はしょうもない」とは名言?家政婦役の和田亜弓が、歌良し、踊り良し。
2019年12月2日月曜日
12月2日 吉例顔見世興行 夜の部
「堀川波の鼓」
仁左衛門の希望した演目とのことだが、ピンとこなかった。あまりにも現代的すぎるのか、夫の留守中に不義を犯した妻という題材に共感できない。お種の時蔵は酔った勢いで不義を犯してしまう女の様子を上手く表していたが、何食わぬ顔で夫を迎えたり、夫に言いよる妹に逆上したりと、反省しているように見えないし、お腹の子をどうするつもりなの?妹のお藤(壱太郎)もお藤で、姉の命を救うために義兄に離縁を迫るのはいいとして、その前になぜ姉に話さない?
酒に酔った勢いでよろめく人妻に手を出してしまう、一見真面目そうな鼓の師匠というベタな役に梅玉が妙にはまってた。
「釣女」
隼人の主人に愛之助の太郎冠者。梅丸改め莟玉の美女が可憐。醜女の鴈治郎はメイクがちょっとやり過ぎに感じたが、太郎冠者を突いたり、戯れていろいろ仕掛けてたのが、息の合った様子で面白い。4人で舞うところで太郎冠者が「莟玉さんおめでとう」と襲名をお祝い。
「魚屋宗五郎」
芝翫の宗五郎はセリフが一本調子でしんどい。鴈治郎のお殿様が、前幕と打って変わって、大らかでいい。
仁左衛門の希望した演目とのことだが、ピンとこなかった。あまりにも現代的すぎるのか、夫の留守中に不義を犯した妻という題材に共感できない。お種の時蔵は酔った勢いで不義を犯してしまう女の様子を上手く表していたが、何食わぬ顔で夫を迎えたり、夫に言いよる妹に逆上したりと、反省しているように見えないし、お腹の子をどうするつもりなの?妹のお藤(壱太郎)もお藤で、姉の命を救うために義兄に離縁を迫るのはいいとして、その前になぜ姉に話さない?
酒に酔った勢いでよろめく人妻に手を出してしまう、一見真面目そうな鼓の師匠というベタな役に梅玉が妙にはまってた。
「釣女」
隼人の主人に愛之助の太郎冠者。梅丸改め莟玉の美女が可憐。醜女の鴈治郎はメイクがちょっとやり過ぎに感じたが、太郎冠者を突いたり、戯れていろいろ仕掛けてたのが、息の合った様子で面白い。4人で舞うところで太郎冠者が「莟玉さんおめでとう」と襲名をお祝い。
「魚屋宗五郎」
芝翫の宗五郎はセリフが一本調子でしんどい。鴈治郎のお殿様が、前幕と打って変わって、大らかでいい。
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