2024年9月15日日曜日

9月15日 九月花形歌舞伎「あらしのよるに」

気にはなっていた話題作をようやく初見。絵本原作だから子どもも親しみやすいし、かといって笑いあり泣きありで大人も十分楽しめる。噂に違わぬ良作。

何と言っても、獅童演じる主人公狼のがぶのキャラクター造形がいい。一見強面だが、雷が怖いなど弱味もあり、何より優しい。対する山羊のめいは初役の壱太郎が可愛らしく、いいコンビ。2匹が手をとりあったり、抱き合ったりすると、友情を超えた愛情にも見え、ほのぼのとしが雰囲気。
じぐの松十郎、ばりいの千寿、ざくの千次郎の狼3匹がコテコテの関西弁で悪役を演じているのも楽しい。とくに千寿は横山やすしばりの悪態をついて普段の女方とのギャップに驚く。
竹之助が冒頭で食われてしまう山羊のほわで終わらず、2幕の栗鼠で活躍してたのも嬉しかった。

0 件のコメント: