2024年9月25日水曜日

9月25日 楽しむ能「楽」プロジェクト 京都公演

ゲストの井上芳雄が逸平と同い年だそうで、意気投合したトークが盛り上がった。自分たちも同世代の中ではスタイルいい方だけど、今の若い子はもっと顔が小さいとかいう同世代話に始まり、ほとんど能に馴染みがないという井上の素直なリアクションが楽しげ。能はミュージカルと似ていて、盛り上がると歌と踊りが始まるという説明は、井上目当てのファンにも分かりやすかったのでは。

「呼声」 

逸平の太郎冠者、宗彦の主人、島田洋海の次郎冠者。表情豊かに笑わせて、最後だんだんテンポアップする囃子が楽しい。

「葵上」

井上裕久のシテ。前シテは嫉妬に囚われてしまうやるせなさや悲しみが感じられ、葵上を攻める手はどこか弱々しい。一方後シテは鬼になり切っているようであまり悲しげには見えなかった。前シテの最後の方、たくし上げていた小袖?が解けてしまって足元にかかるハプニングが。後見が直していたけど、直りきらずでハラハラした。後シテは束ねた後ろ髪が床を這うほど長く、小聖と対決する前に左の袖に入れていたのが不思議な感じ。
ツレは深野貴彦、ワキの小聖は岡充、ワキツレは原隆、アイは鈴木実。


2024年9月24日火曜日

9月24日 第三回みのり会

 ひらかな盛衰記の松右衛門内より逆櫓の段を芳穂と燕二郎。

2人とも筒いっぱいという熱演で、芳穂は会場を震わせるほどの大音量、燕二郎は突っ込んで三味線に穴をあけるほど。終盤ちょっとバテたかなというところもあったし、三味線の手が回りきらないようなところもあったけれど、力一杯の語り、演奏は清々しく、義太夫節を聞いたという満足感があった。

次回は来年5月3日。和田合戦女舞鶴をやるそう。

2024年9月23日月曜日

9月23日 木ノ下歌舞伎「三人吉三廓初買」

3人の吉三と並行して歌舞伎ではほとんど上演されない丁子屋の人々が描かれ、物語がより重厚に。今までに見たキノカブの中で一番面白かったかも。休憩を挟んで5時間20分の長丁場だが、全く時間を感じなかった。

何より3人の吉三の誰もがいい。お坊の須賀健太は小柄ながら弾けるような身体性で、悪ガキのようなやんちゃさの裏にお坊ちゃん育ちの甘えが見え隠れする。和尚の田中俊介は長身が映える。お坊、お嬢との義兄弟の関係に加え、おとせ、十三郎という実の弟妹との関係に苦悩する様を的確に描いた。お嬢は坂口涼太郎。芸達者ぶりを発揮し、巧みな台詞回しで男と女を行き来する。当初配役の矢部昌暉が体調不良で降板したため急遽代役となったとは思えない 。「月も朧に〜」の件はなかったものの、「こいつは春から縁起がええわい」の決め台詞や躍動感に溢れる大川端の立ち回りなど1幕から見どころ満載だが、印象的だったのはラストの本郷火の見櫓の場。捕手はおらず、3人の吉三が見えない敵に向かってスローモーションで立ち回りを演じる。お坊とお嬢が助け合い、手を伸ばして互いを求めながら事切れたのをお坊が両者の手を結ぶエンディングは泣けた。

吉原丁子屋ではお坊の妹、一重(藤野涼子)と、一重に入れ上げる刀剣商の木屋文蔵(文里、眞島秀和)を軸に、文蔵の妻おしづ(緒川たまき)らの物語が進行。正直、眞島や緒川でなくても…とは思ったし、吉三らの物語に比べて弱い感じがした。

おとせ役の深沢萌華はセリフがいいと思ったら劇団四季出身だそう。丁子屋花魁吉野役の高山のえみは目を引く美しさ。八百屋久兵衛や丁子屋主人長兵衛を演じた武谷公雄が脇を締めた。土左衛門伝吉と賽の河原の地蔵を演じた川平慈英はコメディーリリーフみたいな感じ?

2幕の冒頭は地獄正月斎日の場は閻魔大王や紫式部が出てきて???だったが、初演時の台本にもあるそう。(じゃんけん勝負が面白かったが、これも原作にあってびっくり)



10月19日、兵庫県立芸術文化センターにて再見。 
涙は出なかったが物語の世界に引き込まれ、長いとは感じなかった。 
2回目なので、馴染みのなかった一重と文理の物語により目が行った。はじめつれなかった一重が、家とゆかりのある者と分かって文理に気持ちを向けていくのが唐突でなく理解できたし。消し幕など歌舞伎の仕掛けをうまく使っているのにも気づいたり。緒川たまきは役不足かと思っていたが、紫式部での存在感に納得。
三人の吉三の中では、お坊とお嬢が傑出していたため、和尚が少し物足りなく感じた。

2024年9月22日日曜日

9月21日 文楽鑑賞教室 Aプロ

「 伊達娘恋緋鹿子」

碩、薫に清馗、錦吾、藤之亮。
まあ、何だ。あまり心躍らない。碩は少し語りにくそうに見えた。
人形は玉翔。浅葱幕を振り落として登場した時、玉翔が人形のボディーガードみたいに見えた。よく動いていたけれど、この役にはもっと情念のようなものがほしいと思った。

解説は簑太郎。ツメ人形を持って客席の通路から登場するのは目を引いたが、喋る内容はいつも通り。

「夏祭浪花鑑」

三婦内を芳穂・錦糸。期待通りの安定感。芳穂はちょっと詞を噛んだところもあったが。錦糸がこちらを睨みつけて何度か目があったような…。

アトを聖・寛太郎。
意外と言っては失礼だが、びっくりするくらいよかった。団七が骨太でしっかりしてるし、女性陣の語り分けもまずまず。寛太郎の三味線は気合いがみなぎり、相乗効果で聞き応えがあった。

長町裏は小住の団七に靖の義兵義平次、三味線は藤蔵。
小住の団七も堂々としてよく、義平次に詰め寄られて狼狽える様や、最後の決め台詞もバッチリ。靖は意地悪さがたまらん。
人形は玉助の団七が熱演。額を割られたところや、義平次を切ってしまったと悟るところの声がちょっと大きいか。玉佳の義平次がネチネチした嫌味ぶりでいい。切られて池にほうりかまれてから屈んでそでにはけるところ、屈みきれてなくてすがたまるみえなのはご愛嬌。一輔のお辰は粋で格好いい。
簑悠の徳兵衛キッパリとした男前で、団七より格好いいくらい。

ブラックボックスの劇場空間のせいか、照明がいつもと違って、生々しく見えた。

9月22日 文楽鑑賞教室 Cプロ

 「伊達娘恋鹿子」

南都、聖に清丈、燕二郎。
南都は流石の年の功。お七のクドキがいい。
他は三味線3挺なのに、2人で健闘し、他の組と遜色なかった。
人形は簑太郎。梯子の裏に回るのが早く、中途半端にぶら下がっている時間が短いのがよい。 

解説は亘と清公。客席からの登場は亘のみだが、人形ほどには客席湧かないのでは。

「夏祭浪花鑑」

三婦内は織・宗助。
織の団七は男前。格好良すぎて、「据え膳と鰒汁を食わぬは男の内ではないわい」で笑いが起きないのは隙がなさすぎるからではなかろうか。こっぱの権らのやり取りがとても早口。

アトは薫・清志郎。
老若男女の語り分けを頑張っているのは伝わった。

長町裏は咲寿、睦に 清志郎
咲寿の団七は低い声で頑張っていたが、気張りすぎて力士みたいに聞こえるところも。殺しの場面まで力を抜かず、気張っていたのは好感がもてた。
睦の義平次は案外いい。嶋太夫一門は意地悪な役が得意なの?

人形は玉勢の団七が長い手足を活かした大きな動き。 
義平次は玉志。


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9月22日 文楽鑑賞教室 Bプロ

「伊達娘恋緋鹿子」 

亘、織栄に団吾、清允、清方。
人形は玉誉。


「夏祭浪花鑑」

三婦内を呂勢・燕三。
不足はないが、期待値が高すぎたのか、あまり心躍らず。 というか、こっぱの権となまの八が三婦に引っ立てられて出ていったところで盆が回ってしまうので、聞きたりない感じ。

アトは碩・清公。
よく声が出ていたが、団七はもっと骨太がいい。

長町裏の団七は希、義平次の藤に勝平。
希は「おおーい」と追いかけてくるところで顔を真っ赤にしての熱演だが、ペース配分はどうだろう。殺しの場は淡々としてて。 、尻すぼみな感じ
人形は簑紫郎の団七が腕をピンと張って大きく決まっていたのが良かった。精一杯な感じが。義平次 は簑二郎。お辰は紋臣。


2024年9月21日土曜日

9月21日 歌舞伎「夏祭浪花鑑」

彦三郎の団七はシュッとしている。 幸四郎に習ったそうで、さもありなん。口跡はいいし、形も決まっているけれど、上方のもっちゃりした感じが欲しい。殺しの場面は団七の帯や着物を使って決まるなど、あまり見慣れない形だった。
義平次は片岡亀蔵。よぼけた爺さんというよりはかくしゃくとしている感じで、欲深い感じもどこかからっとしている。切られたところで「ちべた」がなかったような。
宗之助のお梶や坂東亀蔵の徳兵衛など、江戸役者のさっぱりした芝居のなか、孝太郎のお辰がこってりした上方ぶりなのがいい。男女蔵の三婦は白髪姿は似合っているが、まだまだ枯れていない、活気盛んな感じは否めない。まあ、まだ若いし。 

2024年9月16日月曜日

9月17日 第12回 和のしらべ

阪神能楽囃子連盟 調和会の公演。お囃子中心の構成が珍しい。

素囃子「水波之伝」

狂言「福の神」 
茂山七五三、逸平、慶和の親子孫共演。
七五三の福の神は出てきたところから福々しい。終盤なぜか、福の神に化けているように見えた。

連管「楽」 笛3人のアンサンブル。

舞囃子は金剛流の「八島」と観世流の「屋島」を続けて見比べ、聴き比べる趣向。
金剛流は宇高竜成のシテ。舞金剛らしく動きが大きく華やか。謡は重厚な感じ。
観世流は笠田裕樹。舞は控えめ。謡は声のトーンが少し高いというか、テノールのような響きと感じた。

連調「笠之段」 謡と小鼓2人ずつ。成田達志、奏の親子共演に注目。

舞囃子「藤」
今井清隆のシテ。とても長く感じた。

連調「蝉丸」

舞囃子「邯鄲」 

一調「鐘之段」は藤井完治と大倉源次郎

一調「龍田」は豊島弥左衛門と三島元太郎

能「内外詣」
金剛流にのみ伝わる曲だそう。シテの神主は金剛永謹。後場で獅子の装束(といっても面をかけるのではなく、赤い鬘に扇2枚で顔)から神主の姿に舞台上で早替わり。
ツレの巫女の若宗家がよかった。

2024年9月15日日曜日

9月15日 九月花形歌舞伎「あらしのよるに」

気にはなっていた話題作をようやく初見。絵本原作だから子どもも親しみやすいし、かといって笑いあり泣きありで大人も十分楽しめる。噂に違わぬ良作。

何と言っても、獅童演じる主人公狼のがぶのキャラクター造形がいい。一見強面だが、雷が怖いなど弱味もあり、何より優しい。対する山羊のめいは初役の壱太郎が可愛らしく、いいコンビ。2匹が手をとりあったり、抱き合ったりすると、友情を超えた愛情にも見え、ほのぼのとしが雰囲気。
じぐの松十郎、ばりいの千寿、ざくの千次郎の狼3匹がコテコテの関西弁で悪役を演じているのも楽しい。とくに千寿は横山やすしばりの悪態をついて普段の女方とのギャップに驚く。
竹之助が冒頭で食われてしまう山羊のほわで終わらず、2幕の栗鼠で活躍してたのも嬉しかった。

2024年9月14日土曜日

9月14日 貞松・浜田バレエ団 創作リサイタル36

クラシック色の強いバランシン、ラテン、エクマンとバラエティに飛んだ構成で楽しめた。

「ワルプルギスの夜」

バランシン振付のクラシックスタイルを踏襲した一幕。上山榛名と・水城卓哉のペアを中心に、シフォンドレスの女性ダンサーが舞台を縦横に移動し、優雅に舞う。男性は一人だけなのはどのような意味があるのか。

「Malasangre(マラサングレ)」 

ラテンの歌に乗って早いテンポで、あり得ないような角度に手足を動かす。近頃流行りのダンスグループなんて目じゃないくらい動いてるし揃ってる。スターダンサーズ・バレエ団から石山紗央里と加地暢文が客演。誰だか見分けがつかなくくらい一体になっていた。 

「CACTI」

2020年はコロナ禍で急遽無観客(関係者のみ)上演だったので、待望の有観客での初演。胸や手足、台を叩いたり、息遣いでリズムを刻むのが面白い。裏打ちしたり結構複雑なリズムをこなし、コンテンポラリーの技術力の高さを感じた。



2024年9月13日金曜日

9月13日 Kバレエトーキョー「MARMAIDE」

アンデルセン童話とも、ディズニーアニメとも違う人魚姫。

マーメイド(飯島望未)や海の生き物たちの衣装が素晴らしい。マーメイドラインのスカートの裾が魚のヒレのようで、水中を揺蕩うようにひらひらと揺れる。腕を波のようにユラユラしたり、横たわって足を尾鰭のようにパタパタしたり。飯島の端正な踊りがマーメイドの純真さをよく表す。3人ががりでのリフトで水中を浮遊するのは新国と似てる。カクレクマノミのちょこちょこした可愛らしさ、シャークの迫力。イルカははじめ、スイミーのような小魚かと思ったが、群舞は美しかった。
陸上の場面では、クラシックバレエの手法にそったキャラクター、振付で、グランドバレエの楽しさは十分。プリンセスの日高世菜が圧倒的な美しさ。
劇作としては、王子の心を得られない人魚姫が王子を刺し殺せば助かると言われて苦悩し、ラスト、王子を殺められず、剣を残して立ち去るところまでの感情の動きは胸を打った。ただ、海に飛び込むなり、消えてしまうという描写がないのは物足りなく感じた。

うーん、と思ったのは、冒頭の酒場の場面。なぜ酒場? 王子がお忍びで訪れる必然性が感じられないし、娼婦の役は必要か? 踊りを見る物乞いも、踊りしては面白いがこの役である必要はないのでは。普通に宮殿とかで、道化役とかでいいのでは? というか、王子が王子らしい場面が2幕の結婚式までないので、王子としての魅力が感じられず、人魚姫が一目惚れする理由がよく分からない。 この日の王子は山本雅也だったが、王子の友人堀内将平、栗山廉は別日の王子役なので、山本が際立って見えなかったのも一因か。
プリンセスも、はじめ、修道女の姿で出てくるのが不明。打ち上げられた王子を見つけても無関心だったのが、剣のつかの紋章を見て態度を変える描写も。プリンセスをことさら計算高い人物像として描くのはなぜだろう。






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2024年9月7日土曜日

9月7日 第2回GKBプロフェッショナルパフォーマンス

「alpaca」

奥村康介、森田維央と22人の女性ダンサー。20分ほど。
アルパカ役の奥村は長い手脚をしなやかに動かし、しなやかな跳躍やターンが野生動物のよう。ペンギンカフェのシマウマはダウンのリズムで内にこもる感じだが、こちらは外に向かうようで伸びやかで開放的。森田演じる少年?と触れ合う場面や、白いゆったりとしたパンツスタイルの衣装もあって、マシュー版白鳥を連想してしまった。というか、スワン役似合うと思う。踊ってほしい。

「舞姫」は池田理沙子と新井英之。
10分ほどの短いパドドゥ。
ピアノ、フルート、バイオリン、チェロの生演奏は珍しい組み合わせだがいい響き。

「バヤデール」2幕 
小野絢子のガムザッデイの美しさ。 バレエ団代表の刑部星矢のソロルは残念ながら位負け。
ほかは、バレエ団の団員?ブロンズアイドルやら壺の踊りやら盛りだくさんで、小規模バレエ団なのに金かけてるなぁと。

最後はまさかの客席おりからのロビーで見送り。団員だけかと思ったら、ゲストもいてびっくり。


2024年9月6日金曜日

9月4日 鷲山祭九月大歌舞伎 夜の部

「妹背山婦女庭訓」のみ幕見で。 

太宰館花渡しから吉野川まで。

玉三郎の定高は気丈な中に娘への情愛があり、涙を誘う。対する松緑の大判事は位負け感あり。
蘇我入鹿の松之氶は秀山祭ならではの配役だろうが、公家悪にしては大物らしくない。

久我之助の染五郎、雛鳥の左近はともに初役だが、セリフが硬い。とはいえ、左近は可憐な姿で、玉三郎の定高との母娘の情愛は感じられた。大判事家は「覚悟の切腹、急ぐでない」がどうしても笑ってしまう。


2024年9月4日水曜日

9月4日 秀山祭九月大歌舞伎 昼の部

「摂州合邦辻」 のみ幕見で途中まで拝見。 

菊之助の玉手の美しいこと。花道の登場で頭巾(片袖)を被った凛とした横顔、俊徳丸を口説くところはしなだれかかったり、色目を使ったりとすごい色気なのに品がある。
歌六の合邦、吉弥のおかやは期待に違わず。折之助代役のおかやも見てみたかった。愛之助の俊徳丸は悪くないが、何か似合わなと思ってしまう。米吉の浅香姫はちょっと硬く見えた。

文楽と違う?と思ったのは、玉手が合邦宅に入る時に片方の草履を外に落として行くところ。あんなに人目を気にしてるのに、と思ったが、後で入平が拾った草履を検分して玉手と知るくだりがあった。
入平が家内に入るのが、玉手が浅香姫を牽制してるくだり。「邪魔しやったら蹴殺すぞ」は浅香姫というより入平に向けて? 
玉手が浅香姫に脇差を振りげ、それを奪って合邦が突き刺す。

2024年9月1日日曜日

9月1日 京都洋舞協議会

「バッロ・デヴェルテンテ」(昼公演)

ジュニア世代のために石井潤振り付けた作品だそう。
様々な年代の少年少女の踊りが清々しい。


「シャンソネッタ・デデスカ」
 
同じく石井潤作品。
フォークダンスのように輪になって踊ったり、村の若者たちの祭りのような。1人の男をめぐる2人の娘の恋の鞘当てやら、技の披露やら。久しぶりに見た吉田旭が目をひいた。拍いっぱいまで粘るのと、芝居っ気があるのが要因か。


「trois amours〜3つの愛の物語〜」 

石原完二振付。
3組のカップルを中心にした群像劇風。鷲尾・藤川ペアが叙情的でよい。鷲尾はこんなにワイルドだったか。 


「ラ・シルフィード」

今日のお目当て、小野絢子・奥村康祐ペア。期待通りの素晴らしさで、小野は軽やかで妖精のようだし、奥村のジェームスはほっそりとした体躯がおとぎの世界のような人物像によく似合う。シルフィードと触れ合うところはないのだけど、なんか嬉しそう。直前に夜の部の良席がとれ(実質最前列)、昼夜ともに見ることになったが齧り付きで見られる幸福。奥村は左膝にテーピングしていて少し心配。