大槻文蔵の俊寛が見たくてはるばる三田まで。屋外の能舞台は風情があるが、ツクツクボウシの音はそぐわないと思うなど。橋掛が吹き抜け?のため音が届かないのか、マイクが仕込んであって、声が後ろのスピーカーから聞こえるのは興醒め。舞台に上がると、鏡板の効果かちゃんと聞こえるのだが。
シテの文蔵の他は、大槻裕一の平判官康頼、上野雄介の丹波少将成経、ワキは福王茂十郎、アイは善竹隆平。
文蔵の俊寛は1人取り残される絶望が深い。声なく泣く姿から、寂寥感が溢れ、目が離せない。会場のせいか、謡もよく聞こえた。前にも思ったが、船の舫を切り離される音になんとも言えない断絶感があって、胸を突かれる。
三田屋本店は料理屋だからそこそこ期待していたのだが、全くがっかり。1人客への提供が早かったのはよかったが、メニューも調理も値段に不相応。多分2度と行かない。
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