「黒蜥蜴」
緑川夫人編とのことで、約1時間の短縮版。ホテルでの誘拐未遂から通天閣での引き渡しまで。喜多村緑郎が幕開きと中盤に講釈師に早変わりし、話を補う。
喜多村の明智小五郎ははまり役。スラリとした容姿が格好良く、雪之丞の黒蜥蜴とも好相性。2人でタンゴを踊るところなどは息をあわせてノリノリの様子。通天閣で追っ手から逃げるところは、生き別れた双子という2人が惹かれ合う様がドキドキさせる。
喜多村は長い槍?を振り回す立ち回りで、取り落すミスがあったが、照れ笑いが見られて得した気分だった。
河村有季のお嬢様が、可憐なだけでなく、ヒステリーを起こすわがままぶりも可愛いかった。
「家族はつらいよ」
山田洋次演出のホームランドラマ。役者がみな達者なので不足はないが、どこかで見たことあるような話。昭和感が強く、現代の観客には共感しにくいのでは。
水谷八重子が可愛らしいお婆ちゃん、波乃久里子が世知に長けた居酒屋のママ役で共に説得力のある演技。
長男役の喜多村が、打って変わったダメな亭主ぶり。芸域が広い。税理士の長女役の瀬戸摩純がいい味出してた。
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