2018年8月15日水曜日

8月11日 阿佐ヶ谷スパイダース「MAKOTO」

演劇の面白さを満喫。ちょっと毒のあるセリフで笑わせ、ふっと我に返って考えさせる。上手い役者ばかりなのか、配役の妙なのか、アンサンブルの巧みさも劇団ならでは。長屋の中庭のようなセットがそのままで工事現場になったり、医者の家になったり、主人公の部屋になったり。もっと抽象的なセットにしてもよさそうなものなのに、写真を張り付けたようなリアルさのあるセットが邪魔にならなかった。 医療ミスで妻を亡くしたらしい男が、忘れるために街を疾走する。担当医の家に押しかけたり、拉致した医者を妻に見立てたり、突拍子もない行動の裏にやるせない悲しみを感じさせる中村まことの演技。遺品を処分すると爆発的なエネルギーを発し、突如SFの世界になる。未曽有のエネルギーを原発に持っていこうというところには、唐突さを感じた。

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