2023年8月4日金曜日

8月4日 ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル

どセンターの良席が取れてしまったのはよかったのか。

客席に張り出すようにセットが組まれ、赤いライトに包まれた会場全体がムーラン・ルージュの世界。開演10分前から役者たちが舞台上に現れ、踊り子や客の紳士たちの駆け引きを垣間見せるのが、物語い世界観に誘う仕掛けとして効いている。

サティーン役の望海風斗はこれまで観た女性役のなかでは一番と思うが、期待しているのとは違ってモヤモヤ。歌声はともかく、話す声が話すもっと低いほうが大人の女らしいと思うのと、体つきや足捌きが少年のようで色気がそがれること。(体つきは望海に限らずで、キャバレーのダンサーのような露出の多い服が似合う日本人って少ない気がする。みんな痩せすぎだから)とはいえ、今際の際のソロはジンときたし、久しぶりに歌を堪能できたのは嬉しかった。

クリスチャン役の甲斐翔真は、若々しく、純朴な青年ぶりが好ましい。歌も変な癖がなく、誠実な感じでよき。ただ、2幕でピチピチのTシャツ姿に違和感。なんだかゲイ男性みたいで、サティーンに愛をささげる姿と合わなくて困った。

ユーミンが手掛けたという訳詩はどうだかなあ。「your song」の「I hope you don't mind」を「気にしないで」とか、言葉の音が音楽に合っていないと感じた。他にも、英語の歌詞で聞きたかったという歌唱が多かったのは残念なところ。

支配人シドラー役が松村雄基でびっくり。浅野和之あたりがやりそうな役と思ったら。公爵役の伊礼彼方は朝ドラに続いてイヤミな金持ちを好演。素肌にタキシードという衣装は、ナイトクラブに出入りするような人物という描写なのか。 

ニニ役の加賀楓は下手ではないのだが、サティーンのライバルというか、クラブの2番手というほどの華はないように思った。

作品としては、ヒット曲がてんこ盛り。サティーンとクリスチャンが恋に落ちる場面のデュエットなんかは、1フレーズしかないような歌もあって、何の歌が入っていたか把握しきれないほどお腹いっぱいな感じ。




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