「仮名手本忠臣蔵」
五、六段目を松嶋屋の型で。
勘平は松十郎、少し痩せたのか顔がほっそりして、仁左衛門に似てた、セリフの言い方など、仁左衛門を思わせるところがあるものの、様にするのは難しいのねーと思っていたが、最後の独白かとても良くて泣かされた。
女形では當史弥のおかやがいい。老け役にはまだ若いので板についてないところもあるが、勘平をなじるところなど、情がある。途中まで六段目の主役はこの人ではと思ったほど。
佑次郎が定九郎。二枚目?は珍しく、シュッとして格好いいが、定九郎ってやることたくさんあるから手順に余裕がないかも。
千寿の一文字屋お才は黙って心持ち顔を上にしている風情に秀太郎を思い出した。
三味線に乗るのって難しいのだなあと。三味線の拍に合わせすぎて滑らかさがないように思った。
「釣女」
愛治郎の太郎冠者は愛嬌があっていい。なんだか楽しそう。
千次郎の大名、口跡がよく、間がいい。
上臈は千太郎、醜女は松四郎。無理に醜くしてなくて、丸顔で額の上に離して描いた眉がむしろかわいい。
終演後の挨拶で、久しぶりに表舞台の我當。不自由ながら結構長く挨拶してくれ、最後には「武士の情けだ…」以下の勘平のセリフに拍手が鳴り止まず。
一人一人、自己紹介で勤めた役名を述べたのだが、愛治郎が「太郎冠者と猟師…」と言うと、仁左衛門が「もう一つ!」とツッコミ。五段目のイノシシもやったそう。
愛三郎の背が伸びて、顔立ちも落ち着いてきた。今回見なかった上臈、見たかったかも。
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