2021年12月25日土曜日

12月24日 十二月大歌舞伎 第二部

 「吉野山」
七之助の静に松緑の忠信。
七之助は美しいのだが、痩せた顔が薄幸そうにも見える。踊り上手の2人なので不足はないのだけれど、やはり舞踊は苦手だ。
義太夫だけというのは歌舞伎では珍しいそうだが、三味線の音が軽いというか、頼りない。本業と違って聞こえるのはどうしてだろう。

「信濃路紅葉鬼揃」
玉三郎が若手5人(橋之助、福之助、歌之助の3兄弟に尾上左近、上村吉太郎)を率いる。前場は能仕立てで、静かな舞が続くのだが、6人の揃った動きが美しく、飽きさせない。フォーメーションの変化も見事。なかでも吉太郎が大健闘で、玉三郎と扇の向きや角度もピタリとそろっていた。体感がブレないのも素晴らしい。
左近はまだ子どもと思っていたら、15歳?ただ、5人の中では小柄で、圧倒的に顔が小さいのでよく目立った。後シテの鬼の化粧をしてしまうと誰が誰やら分からなくなってしまうのだが、左近だけは見分けられた。

維盛の七之助がすっきりとした美丈夫で、清々しい。静よりよかったかも。松緑の山神はすこしおどけた感じ。

0 件のコメント: