幸四郎の上方歌舞伎はやっぱりしっくりしないなぁと思ったが、脇を上方勢が固めたので全体としては楽しく見られた。
冒頭、髪結の店先で仲居お君の竹三郎と下剃竹造の松十郎の二人芝居に胸熱。若いというほどでもないが、老女でない女方を演じるときの竹三郎には華やぎがある。お元気そうで何より。医者玄伯の千次郎と松十郎のやりとりも軽妙で楽しい。愛妾司の千寿は大役への抜擢に応え、しっとりとした美しさで役割を果たした。花車お玉の吉弥はしっかりと場を引き締める。愛三郎が丁稚で、成長ぶりが頼もしい。
若旦那の愛之助が、柔らかみのあるいいぼんぼんで、三二五郎の幸四郎と並ぶと上方らしさが匂い立つよう。もっとちゃんと上方の芝居に取り組んでほしいものよ。
「蜘蛛絲梓弦」
愛之助が5役を勤め、早替わりの鮮やかさはそれほどでもなかったが、ケレンみが満載で、楽しい一幕。小姓から太鼓持ちへの早替わりは舞台上で幕から顔だけ出して、甕から引っ込んで座頭へ変わると上手の花瓶?の下から登場、さらに下手の御簾内へ引っ込んでせり上がると傾城にと、いろいろ工夫していた。痩せて輪郭がシャープになったので、傾城がよく似合い、節目がちな顔つきが美しかった。
「蜘蛛絲梓弦」
愛之助が5役を勤め、早替わりの鮮やかさはそれほどでもなかったが、ケレンみが満載で、楽しい一幕。小姓から太鼓持ちへの早替わりは舞台上で幕から顔だけ出して、甕から引っ込んで座頭へ変わると上手の花瓶?の下から登場、さらに下手の御簾内へ引っ込んでせり上がると傾城にと、いろいろ工夫していた。痩せて輪郭がシャープになったので、傾城がよく似合い、節目がちな顔つきが美しかった。
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