悲喜劇ということだが、喜劇性があまり感じられなかったのは演出のせいか、役者のせいか。嘘を受け入れてそれなりの幸せを享受していたエクダル家。正義を振りかざすグレーゲルス(高口真吾)が真実を告げたことで、娘、ヘドヴィク(服部桃子)の死という悲劇に至る。グレーゲルスの高口、ヤルマールの孫高宏ともに、真面目さがあるのだが、それが面白みを生むところには至っていない。グレーゲルスの父、ヴェルレ役が倉増哲州と実年齢とかけ離れていたのもきつかった。老エクダルの藤本英治はセリフが怪しいところもあったが、風情がいい。
舞台に木片が散乱していて、役者が足をとられていたのは演出なのだろうが、あまり効果を上げていなかったように感じた。
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