2019年11月12日火曜日

11月12日 11月文楽公演 第2部

「仮名手本忠臣蔵」
足かけ8か月の連続上演の締めくくり。

八段目「道行旅路の嫁入」
津駒の小浪に織の戸名瀬、ツレに南都、亘、碩。三味線は宗助、清志郎、寛太郎、錦吾、燕二郎。
登場時、怒ったような表情の織。津駒の小浪とでは、年齢が逆だよなあと思いつつ。義母と娘の道行きって盛り上がらないよなあ。
人形は和生の戸名瀬に一輔の小浪。

九段目「雪転しの段」は芳穂・勝平。酔っ払い由良助の柔らかみが足りないような。

「山科閑居の段」は前が千歳・富助、後が藤・藤蔵。
千歳は前回の東京・国立が良かったので期待したのだが、期待外れ。がなるような語りがどうにも…。
本蔵が登場するところでの床交代は通例だったろうか?ブツリと切られたようで違和感。後がオクリから始まるのも、なんか変に感じた。
後は藤はともかく、藤蔵が熱演。藤は自由に語っているのはよいのだが、義太夫らしくなくなっている気がする。

十段目「天川屋の段」は口が小住・寛太郎、奥が靖・錦糸。
小住の語りは時間を気にしているのかせわしない。世話の場面だから、重々しくなりすぎてはいけないのだろうが、間尺があっていない感じがした。
靖は義兵衛が良く似合う。
錦糸の復曲で102年ぶりの全編上演。妻や子どもとの逸話が盛り込まれ、物語に広がりがでて面白かったが、分割上演で体力に余裕があったから楽しめた。通し上演のラスト前に1時間も、本筋ではない話を聞かされたら、正直しんどいと思った。

十一段目「花水橋引揚より光明寺焼香の段」は睦の由良助、津国の平右衛門、咲寿の若狭之介、碩の力弥・諸士と配役表にはあるが、それぞれ複数役を語っていた。三味線は清丈。睦に安定感が出てきた。
通常はどちらかのところを続けて上演。両方やっても25分くらいだが、なくてもいいおまけのような場面ではある。

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