1年超に及ぶロングラン公演の締めくくりとあって、天海祐希の極楽太夫、古田新太の天魔王という顔合わせ。天海は立ち姿が美しく、自然と目が惹きつけられる。スリットの入った着物かれ覗く薄紫の脚絆がイマイチだが、白を基調にした衣装は掃き溜めに鶴感が高く、よく似合う。古田はレザー調の衣装が戦隊モノの悪役チックなのはいいが、ストレートのロン毛が似合わず、全体的に蛙っぽい。滑舌が良くないのも大悪党らしくなかった。信長を暗殺しようとした極楽が逆に信長に従うようになるいきさつがやや唐突で、天魔との関係も深みに欠けた。「そんなに私が欲しいのか」とか、キスシーンとか盛り上がるべきところが、あっさりとしてしまっていた。
これまでのシーズンとはストーリーが大きく変わっていて、若衆太夫の夢三郎(竜星涼)が天魔王の息子だったり、家康の手下で極楽太夫を警護する忍者の清十郎(河原正嗣)などの新キャラも。竜星は女方の仕草がキレイで、後半の本性を現してからのギャップがいい。河原は体つきがイマイチと思っていたら、アクション指導も担当していたと知ってびっくり。
沙霧の清水くるみははつらつとして可愛かった。兵庫は福士誠治だったのだが、最後まで別人のやうだった。
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