2024年8月16日金曜日

8月16日 大文字送り火能 蝋燭能

「葵上」

金剛永謹のシテ。登場したときから深い悲しみを称え、葵上への恨みを述べたり、打擲したりする仕草もどこか哀れ。腋正面席だわったのだが、こちらを向いている場面が多く、面の角度によって泣いているようにも見えた。
無明之祈の小書は金剛流のみに伝わるものだそうで、中入り後に後シテが緋の長袴に着替え、葵上の小袖を引きずって連れ去ろうとするのを小聖が奪い返し、祈る間後シテが橋掛りで悶え苦しむ。最後は舞台上でふと我に返ったようになって終わるので、退場が不思議な感じ。
ツレの照日の巫女は宇高徳成、ワキツレの朝臣は喜多雅人、ワキの小聖は福王和幸、アイは茂山千五郎。 アイは朝臣に言われて小聖を呼びに行くだけだった。

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