「シンデレラ」
案内役の岩本乃蒼アナによるあらすじやマイムの説明を交えて約1時間の短縮版だったが、そうとは感じさせない充実した一幕。シンデレラの奥村唯はほっそりした肢体が可憐で役に合っている。バレエ学校の子どもたちによる小ネズミが可愛く、シンデレラに甘える様子などほのぼのした。義理の姉たちの大久保沙耶、徳彩也子はイジワルだけどキュートさがあり、嫌な感じはない。継母の金克潤もいい味出してた。
王子の石神航一は抜擢だそうだが、ごめん。登場したとき王子を先導する従者かと思ってしまった。王侯貴族の威厳を醸すには経験がいるのだろう。
「ジゼル」
倉永美沙が直前で来日できなくなり、急遽小野絢子が代役だったが、さすがの一言。ジゼルの可憐さ、健気さ、優雅な舞が素晴らしい。そして、奥村康祐のアルブレヒトがすごくチャーミングで、このアルブレヒトだったら許してしまうのも納得。身分の差はありながらもジゼルを愛しいと思っているのが感じられたし、婚約者に素性を明かされそうになった時にシーッと口に手をやって気遣うところなど、細かいところまで行き届いた演技。2幕では精霊となったジゼルを捕まえようとしてもすれ違うもどかしさ。ウィリーたちに踊らされるところの連続シャンジュマンは本当に辛そうで。新国立劇場の公演がますます楽しみになった。
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