ファブリス・ブルジョワの振付で、ストーリー立ても少し変わっている。幕開き、キャピュレ卿がジュリエットの思い出を書き記している場面から。ドレスを傍にかけているのだが、死んだ娘を偲ぶものがドレスってちょっと違和感。モンタギュー一族とキャピュレット一族の抗争というか、小競り合いの場面や、決闘のシーンが続き、ちょっと冗長に感じた。2幕の広場の場面に出てくる大道芸人の衣装が、体の中心で紫とベージュの2色に分かれていて、女性はいいのだが、男性は半裸みたいに見えて困った。あと、場面転換が暗転ばかりなのも、退屈だった。ラストもキャピュレット卿の書斎で、両家が仲直りするくだりがないのも物足りない。
パリ・オペラ座からのゲスト、フロロン・メラックがロミオ、ロクサーヌ・ストヤノフがジュリエット。スジェとプルミエールダンスールというポジションゆえか、踊りが硬いというか、ニュアンスが薄い気がした。2人とも長身で、日本人ダンサーより頭一つ大きいので、子供の中な大人が混じってるみたいな異質感があった。
ティバルトは鷲尾隆之。死の場面は刺されてから舞台上を大きく動き、見せ場になっていたけれど、ちょっと長すぎるように感じだ。(ダンサーのせいでなく、演出の問題)
よかったのはロザリンドの藤川雅子。柔らかいポワント使いにニュアンスがあり、ロミオを揶揄うようなマイムも饒舌。 キャピュレ卿の山本隆之、キャピュレ夫人の瀬島五月も存在感があった。
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