2022年7月30日土曜日

7月30日 「加茂物狂」

観世流には謡のみ伝わる曲で、事実上の復曲。他流でも上演されなくなっている前場をつけたことで、物語がよりロジカルでわかりやすいように思う。 
遠く離れた夫への恋慕を諦めようとする女は上賀茂神社で恋を諦めることは神意に反すると気づく。後場では数年後、夫を探したまま物狂いになった女が、都へ帰ってきた夫と再会するも、はじめは互いに誰だかわからず、やがて連れ合いだと気づいてからも名乗らず、我が家で再会しようといって別れる。古典というより現代劇にありそうな展開だ。

上賀茂神社の末社に歌人の在原業平や藤原実方を祀ったものがあるとは知らなかった。 
地頭で配役されていた梅若実桜雪が休演だが、その旨の知らせはなく、単に配役を変更したとだけ案内があった。

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