「堀川波の鼓」
体調不良で休演していた仁左衛門が昨日から復帰とあって、登場場面で長い拍手。待ってました!という感じ。ただ、やはりこの演目は好きになれないなあ。妻の不貞を知って、義理の妹やら息子やらに、もっと早くなんとかしてくれていたら…という長台詞は名調子で拍手も出ていたけれど。
扇雀のお種は始めから触れなば落ちなんというか、隙だらけな感じ。酒に酔う前から誘っているみたいに見えた。
コロナ感染で休演の松之助に代わって松十郎が僧覚念。花道の出入りで足音がやけに響いた。
「祇園恋づくし」
幸四郎が江戸の指物師留五郎と芸者染香、鴈治郎が大津屋次郎八と女房おつぎの二役で、早替わりで盛り上げる…のだが。幸四郎の女方は鬘のせいか小梅太夫のようで、京言葉が板につかない。鴈治郎も、幸四郎よりはましとはいえ、関西弁がどこかわざとらしく聞こえる。 江戸と京都のお国自慢が長すぎて飽きた。
虎之助のおそのが可憐で、声もいい。隼人の文七は頼りないつっころばしを好演。七之助のお茶屋女将もちょぅといけずでしたたかな感じが良かった。
ラストに登場した勘九郎の持丸屋太兵衛が場を締めていた。
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